\参加者の質問にお応えします!!Q&Aまとめ/
「サプリメントの光と闇」 セミナー 2025年10月25日土曜日開催
立教セカンドステージ大学特命教員 松山伸一先生
当日皆さまからお寄せいただいたさまざまな質問に、松山先生が丁寧にお答えくださいました。ぜひ今後の健康で楽しい生活づくりのヒントにしていただければ幸いです。
A: 多くのブルーベリーのサプリメントは、ブルーベリー粉末にマルチビタミンを混ぜたものです。食材としてのブルーベリーに健康効果があることは様々な研究で明らかにされていますが、サプリメントのブルーベリーに同様の効果があるかどうかを調べたエビデンスレベルの高い研究はないと思います。生や冷凍のブルーベリーを食べたほうが安全で様々な栄養が摂れると思います。
A: 「食品の栄養成分が昔より減っている」ということはよく言われますが、明確な根拠はありません(昔と現在では分析技術の方法と精度が格段に違うので相互に比較できない)。これはキャッチコピーとしてマーケティングによく使われているだけです。日本人の平均摂取カロリーは1970年の2200kcalから現在の1850kcalへと16%も減少しており、本当に食品の栄養成分が昔より減っているなら、摂取栄養素もカロリー以上に減っているはずです。しかし、平均寿命は1970年の男性69.31年、女性74.66年から2023年の男性 81.09年、女性87.14年へと10年以上も延びています。この事実からも、「食品の栄養成分が昔より減っている」ということはないと思われます。多様な食材をまんべんなく食べて体重を減らさないように気をつけていれば、健康でいられるのではないでしょうか。
A: ルテインはテキスト(図6・図7)に示したように、野菜や果物に含まれる抗酸化作用のある成分です。活性酸素から体を守る役割をもっており、光を感じる網膜の黄斑部に多く存在し、目を紫外線やブルーライトなどの光ダメージから保護しています。1日に必要なルテイン量は6mgと言われており、緑黄色野菜50g程度から摂取できます。ルテインが欠乏している人にはルテインのサプリメントは一定の効果を示すと思いますが、脂溶性物質なので、充足している人は過剰摂取に注意が必要です。加齢黄斑変性症の予防を考えて飲んでおられるなら、一度、眼科に相談されることをお勧めします。
A: サプリメントと薬の危険な飲み合わせは、みなさんが思っておられる以上にとても多いです。私が参考にしているのは、以下の書籍などです。
- 『健康食品・サプリメントと医薬品との相互作用事典 第2版』【総監修】日本医師会・日本歯科医師会・日本薬剤師会、【編集】一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センター 同文書院
- 『健康食品・サプリ[成分]のすべて〈第7版〉 ナチュラルメディシン・データベース日本対応版』日本医師会/日本歯科医師会/日本薬剤師会 (監修), 一般社団法人 日本健康食品・サプリメント情報センター) (編集) 同文書院
A: テキスト(図5や図8)で説明したように、ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンを抽出・濃縮したサプリメントを良かれと思って大量に摂取した場合には毒として作用します。しかし、ブロッコリースプラウトそのものを食べても、摂取するスルフォラファンは少量なので問題ありません。
A: 崩壊しないカプセルや錠剤をそのまま飲むより、故意に崩壊させたほうが有効成分は吸収されやすいかもしれません。苦痛でなかったらかまいませんが、腸溶性の錠剤やカプセルの場合、有効成分が胃液に触れると分解・変質しますので、ご注意ください。
A: いきなりCT、内視鏡、生検などの侵襲性の高い検査をすることはなく、侵襲性の低い血液検査からはじめますので、血液検査だけで全てがわかることはありません。血液検査はあくまでもスクリーニングに使われる検査なので、病気の確定診断には他の検査と組み合わせて医師が総合的に判断します。
A: テキスト(図13)のように、規定の時間で溶けなければ、有効成分が吸収されずに、錠剤やカプセルごと排泄される可能性があると、国民生活センターが指摘しています。既定の時間で溶けなくても飲み続けるのか、別のメーカーに変えるのか、サプリをやめるのかはご自身の判断です。
A: 人間ドックの血液検査で十分です。自治体の健診や献血時の検査結果でもある程度栄養の不足はわかります。ただし、ビタミンD不足はこれらの検査で調べませんので、医療機関にお願いして調べてもらうことになります(自費で5000円程度かかります)。
ビタミンDのサプリメントを自己判断で飲み続けるリスクは、テキスト(図36~37)でお話したように、異所性石灰化です。マグネシウムやビタミンKが不足した状態で高用量のビタミンDを摂取し続けるとリスクが高まります。
カルシウム・マグネシウム・ビタミンK・ビタミンDのバランスを、まずは食事と日光浴で整えたうえで、それでもビタミンDのサプリメントの必要性を感じられるなら、河合の肝油ドロップ(第2類医薬品)を用法・用量を守って使ってみてください。
A: 高用量の亜鉛を摂取し続けると、銅欠乏になることがあります。また、亜鉛の過剰は好中球(免疫細胞の一種)の減少を引き起こし、免疫機能が低下することがあります。
A: 中性脂肪は食事の影響を受けやすいので、日々変化しています。しかし、空腹時の中性脂肪が150mg/dL以上であれば脂質異常症と診断されますので(現在では非空腹時中性脂肪が175mg/dL以上でも脂質異常症)、処方薬のエパデール(EPA製剤)やロトリガ(EPA+DHA製剤)を処方してもらえます(図33)。
サプリメントとは比較にならないほど安価に(保険適用)、高品質なEPAやDHAが量的も十分に摂取できますので、サプリメントより高い効果が期待できます。
A: マグネシウムを食事でしっかり摂取した上で、食事以外からの許容上限量は350mgなので、テキスト(図40)に示した方法で摂取してもらえれば、その範囲内に収まるので大丈夫です。腎臓の悪い方は医師に相談してください。
A: どんな魚からでもタンパク質、ビタミン、ミネラルなど、様々な栄養素が摂れます。ビタミンD、EPA、DHAに注目するなら、脂ののったサケとサバがおすすめです。お金に糸目をつけないなら、マグロのトロとウナギがもっとおすすめです。
出典: 質問と回答 「サプリメントの光と闇」事後質問 松山先生から [cite: 1]
